こんにちは。古民家再生LABOのいしです。
昨日民泊のチェックインで、ちょっとしたトラブルがありました。
私は民泊のチェックインではリピーターを除いて必ずゲストと会うようにしています。
これは立地が最寄駅から歩いて15分と遠く、迷う恐れがあるのでそれを防ぐのと、ゲストの「人となり」をチェックするという2つの目的があるからです。
今はテクノロジーのおかげで、ゲストとのやり取りはスムーズに出来るようになりましたが、それでも基本は文字と画像の情報のやり取りに限られるので、直接会う事に比べたらまだまだ不安要素はあると思っています。
ただ私自身、そんな進化したテクノロジーを使わないなんてことはなく、むしろ依存していると言った方がよいと思います。
なぜなら、今回それを心底思い知らされたからです。
ゲストと連絡が取れない。
遠くカナダからやってきたその女性は、今回日本への旅行が2回目。
飛行機が降り立つ成田空港から最寄駅まで2時間半かかるので、乗り換え不要で便利なシャトルバスを使うことになってました。
ゲストは空港でsimカードも調達しました。simカードがあるといつでも連絡が取れるので、こちらも大助かりです。
その後ゲストはスイカを買ってシャトルバスに乗り、「今から成田空港出るので、2時間半後に最寄駅でお会いしましょう」というテキストメールを私に送信しました。
しかしそれは実際に私には届いておらず、当の私は「連絡がないなー」と若干心配モードになってました。
飛行機が着いたのは分かっている。でもゲスト本人から何の連絡もない。
ゆるいゲストはこういう傾向があるので「今回もその類かな、、」とちょっと甘めの見通しを立てていました。
自分が動かない方がよい?
ところが夕方6時を過ぎても、一向に何の連絡もありません。
「うーん。この時間で何の連絡もないか。もしかしたら、到着日を間違えているんじゃないか?」
という都合のいい理由ばかりが頭に浮かんできます。
そのまま午後8時を回り、「さすがに遅い」と思った私は、Airbnbカスタマーセンターや本人の連絡先に電話してみました。
Airbnbも本人との連絡が取れていないらしく、「変なトラブルに巻き込まれてなければいいんだけど、、」と不安が増殖してきます。
ゲストが成田に到着した事も、空港から出たことも分からない状況で自分が動くのは得策ではないと思い、そのまま自宅で待機していました。
おせっかいおばちゃん、登場
すると、知らない番号から電話がかかってきました。
「あなた、いしさんね。あなたのこと待っているカナダの女性が駅にいるわよ。こんな寒い中待たせて。早く迎えに来ないとだめじゃないの!」
と怒られてしまいました。
何も知らない私は、びっくりして「今すぐ行きます!」と答えると「バスが行っちゃうからあたしは待てないから早く来なさいよ!」
と念を押されました。
「なんだよ、ゲスト日本来てんじゃん、空港着いてんじゃん、しかも新百合についてんじゃん!で、何だよあのおばちゃん!」
と一人ブツブツ言いながら駅に向かうと、KFCの前で不安そうに立っている外国人を見つけたので、すぐに本人とわかりました。
「お待たせして申し訳なかったね」と声をかけつつ「会えて本当によかった!」と挨拶しました。
なぜ連絡が取れなかったのかはsimカードの不具合があったと聞かされガッテンしたのですが、あのおばちゃんがどうして私に連絡を取れたのかが謎でした。
ゲストに「おばちゃんに声かけて携帯電話を借りたの?」と質問をしたら、「いいえ、おばちゃんが声をかけて来たのよ」と返されました。
困った外国人が通行人に声をかける姿はよく見るけど、その逆、通りがかりの日本人が困った外国人に声かけするのって殆ど見かけません。
そんな思い込みに縛られていた自分がすごく恥ずかしかったです。
と同時に、この街にもそんなおばちゃんがいることに大きな嬉しさを覚えました。
来年オリンピックですが、、
大阪じゃこんな事は当たりまえかもしれないけど、東京人の優しさって「フタを開けてみないと分からない」「自分から行かない」所がありますね。
それを美徳としている部分もあるけれど、公共の場では「自分からフタを開ける」ことも必要なんじゃないかな?
みんなスマホ見てるから、周りの事に気づかない。これも結構あると思います。
もう来年はオリンピック。「こんなんで東京人、ホスト出来るのか??」と思ってしまうのですが、言葉よりも心を体現できるようになりたいですね。
東京人の自分に、そう言い聞かせます。少なくとも。
今回もゲストが大切な事を教えてくれました。
いしでした。
イシ
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