こんにちは。古民家再生LABOのイシ(@020903150813h)です。
前回に引き続き、能登半島の話です。今回は現地の現実的な話に触れたいと思います。
目次
【能登半島】日本最果ての地で、古民家ワークショップに行ってきた。その②
宿が無いとは言ったものの、実はある。
「家はあるけど宿が無い」と前回言いましたが、実は昔、昭和40年代頃に能登半島ブームがありました。その時に民宿が沢山出来たのだそうです。 HAMAさんのご実家も元民宿で、このあたりは「元民宿」が沢山あるのだそう。

とHAMAさんに質問したら、

という回答。
最果ての地ならではのことではありますが、いわゆる公共の下水が殆ど通ってないのですね。汲み取り式、簡易水洗、浄化槽、、、これが当たり前の世界です。
もちろん業者に頼めばメンテナンスもしてくれるし、問題はないのですが、本下水に慣れている人にとってはちょっとイメージが悪いですね。
古民家と旅館業法と小便器
さて、民宿を営業するには旅館業法という法律に沿って免許を取得しないといけないのですが、結核という恐ろしい病が存在していた時代背景もあって、衛生面の規制がかなり厳しい状況でした。
- 「部屋数に対して便所が何個」とか、
- 「小便器をどこどこにつけなさい」とか、、そういう細かいルールがあります。
私が泊まった農家民宿も、すばらしい和建築の宿だったのですが、トイレに小便器があるだけで気持ちが萎えてしまいました。男女兼用のトイレだったので、特に女性はドン引きすることでしょう。
おそらく元々はなくて、農家民宿を始めるにあたって設置したと思われますが、この辺が非常にもったいないなぁと感じる所でした。
旅館業法は今も生きているものの、人々のライフスタイルが変わってきたり、衛生面の技術的な改善が図られてきたりしたこともあって、自治体によっては解釈を柔軟にして対応している所もあるようです。
なので今は必ずしも小便器の設置が求められることはないようですが、その一方で民泊という形態も登場してきているので、ただ柔軟に対応するだけではなく、もう一度衛生面の観点から見直しを図って欲しいと思っています。
古民家のワークショップの会場は大人の遊び場!?
話は変わってワークショップの会場にやってきました。
いかにも空き家って感じですが、中からは、「何かが始まってる」って雰囲気が醸し出されています。

表札はかっこいい!

私は少し遅れて到着したのですが、既に床の張替え始まっていました。

2度塗りは初めてでした。先生、ご指導ありがとうございます!

ここの会場を提供してくれたオーナーさんは、今までは賃貸で貸していたものの、今後はもっと面白い使い方ができないか模索していたそうです。もちろん自家使用もありで。
大人だけでなく、子供の遊び場にしてもいいですね。
古民家ワークショップで自分のセミナーパートが始まりました。
偉そうにペラペラと喋らせていただきましたが、結構キンチョーしていたのですよ。
詳しい内容はここでは書きませんが、一番言いたかったのは「やってみた人だけがわかる」ということ。ここに集った方は、これからの地元について相当意識が高い人たちばかりでした。私も学ぶことが多かったです。
私のセミナーの後は、ファシリテーターHiromiさんによるショー。
私が2度塗りの左官で悶えている間、盛り上げてくれました。
一度行った所は必ず好きになる。それが日本。
最近は初めて行く土地が多くなりましたが、どこもとても好きになります。
それは、行くはっきりとした理由があるのと、現地の人と仲良くなれたからだと思います。
こういう素晴らしさは、現地の人と、旅行者、それぞれで見え方は違うものの、お互いに価値があることであることは変わりありません。
現地に入り込むノウハウも少しづつ学んできたと思うので、これを自分の普段の生活や仕事にも活かせていけたらと思います。
最後に、過密スケジュールな旅行にしてしまった家族にはごめんなさいと謝ります。
特に君。
イシ
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